キャリア戦略はなぜ必要?4つのタイプ別に徹底解説!

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「自分の能力を把握することが、その後のキャリアを成功させることに繋がる」
これは誰もが理解していることだと思います。

しかし、そもそもなぜキャリア戦略が必要なのか?
この疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

今回は、キャリア戦略が必要な理由と、具体的な戦略について解説していきます。

キャリア戦略が必要な理由

結論から言うと、キャリア戦略が必要な理由は「厳しい世界だから」です。

「そんなの分かってるよ!」
「もっと具体的に教えてくれ!」
そう思った方もいるかもしれません。

もう少し詳しく説明します。

資本市場はとても厳しい世界です。
全ての人が、自由気ままにやりたいことをやり、努力もせずにたくさんのお金を稼げる世界だったら、キャリア戦略など必要ありません。

しかし、現実はそうはいかないのです。
自分の足で立ち、自分が大切にしたいものを守りながら生きていかなければなりません。
そのために、キャリア戦略という「知恵」が必要なのです。

キャリア戦略とは?

キャリア戦略とは、「自分が大切にしたいものを守るための知恵」です。

自分のキャリアをどのように築き、どのようなスキルを身につけ、どのような人物になりたいのか。

これを明確にすることがキャリア戦略の第一歩です。

キャリア戦略の4つのタイプ

キャリア戦略は、大きく分けて4つのタイプに分類することができます。
それは、「スキル型」「意志型」「チーム型」「バランス型」です。

これらのタイプは、人がキャリアを積み上げていく上で重視する要素、「知恵」「情愛」「意志」のどれを軸にしているかによって分類されます。

スキル型のキャリア

「知恵」を最も重視する人が歩むのが、スキル型のキャリアです。
20代のうちに専門的なスキルや技術を身につけてキャリアを歩み、エリートと呼ばれる道を歩むことが多いとされています。

スキル型のキャリアを歩む人は、最終的に3つのパターンに落ち着きます。

  • 業界の誰もが知る「職人」
  • 顧問弁護士や企業の戦略アドバイザーのような「実力者の右腕」
  • 貧困に取り組む国際貢献従事者や人道支援を行う医療従事者のような「活動家」

一見華やかなキャリアですが、デメリットもあります。

それは、「他人と違う魅力」を身につけなければならないことです。
スキル型のキャリアを歩む多くの人は、高度な資格を有しています。
弁護士や医師といった職業の人たちですね。
彼らは、資格だけで20代の頃は周りと差別化できていました。

しかし、年齢を重ねるにつれてその魅力は段々落ちていきます。
理由は、もっと若くて単価の安い専門家が必ず現れるからです。

そうなると、他の人に代替されやすくなります。
資格というのは、誰もが適切なステップを踏めば学習でき、取得できるものです。
だからこそ、資格の価値だけでなく、キャリアの途中で自分の色をつけて、他人と差別化しないと生き残れないのです。

意志型のキャリア

「意志」を重視した人が歩むのが、意志型のキャリアです。

「自分はこうしたい」「こういうのは絶対に嫌だ」「必ず成功してやる」
そのような気持ちを人一倍持っているのがこのタイプです。
大成功する時期もあれば、大きく失敗する時期もあって、最も振れ幅が大きいキャリアを歩むのが特徴です。

意志型のキャリアを歩む人は、どの職業にも存在します。
彼らの才能は「不屈の精神」を兼ね備えているということ。

ただ、この不屈の精神を持っているがゆえに、傲慢で強引になりがちだという欠点もあります。
つまり、人との衝突や問題を起こしやすいのです。

意志型のキャリアで必要なことは、キャリアの途中で「相手に損させない勝ち方を学ぶこと」が大切です。
正確に言うと、相手が大切にしている価値観を理解したうえで、相手にも利益を分けること。
相手が求めているものは何なのかを真剣に考えることが、人間関係を良好に保つポイントです。

最終的に、このキャリアを歩む人がぶつかるのが「自分の心の弱さ」です。
とはいえ、気持ちが一瞬たりともぶれないという人はなかなかいません。

自分なりの使命や信念を持ち、それを何度も何度も自分に言い聞かせることで、ぶれない心を持ち続けることができます。

チーム型のキャリア

「情愛」を最も重視した人が歩むと言われているのが、チーム型のキャリアです。
このキャリアの特徴は、環境や出会いに影響を受ける傾向にあります。
素晴らしい出会いに恵まれれば、誰よりも愛され、尊敬され、幸せなキャリアを歩むことができます。

一方で、出会いに恵まれなければ、苦悩や不安の多いキャリアを歩む傾向にあります。
強い意志や、生まれ持った才能を持ち合わせていないから、キャリアの途中で「誰か」に引き上げてもらわないと、納得したキャリアを歩むことができません。

職業としては、コンサルタントやコーチ、秘書などが多いです。

チーム型のキャリアを歩む上で大事なことは2つ。

一つ目は、「職種を選ぶ」こと。
このキャリアを歩む人の強みは人間性にあるから、キャリアを積み上げていくには、その強みを活かせる職種を選ぶことが重要になります。
例えば、コンサルタントやメディアの編集者、不動産売買の営業職などお客さんと長期的な関係を築ける仕事が強みを活かしやすいです。

もう一つは、「人を見る力をつける」こと。
このキャリアを歩む人は根が真面目で優しい人が多いため、騙されやすい傾向にあります。
人の言葉を信じすぎるため、キャリアの途中で苦しんでしまうことが起こるのです。

「行動」「動機」「価値観」、この3つを観察するとその人が嘘をついているのかが分かると言われています。

  • 行動:行動にこそ人の真意は表れます。
  • 動機:誰も見ていないときに、何をしているのかを知ることが重要です。
  • 価値観:その人自身が何に満足するのか、何に幸せや悲しみを感じるのかを知ることです。

バランス型のキャリア

知恵・情愛・意志をバランスよく持っているのが、バランス型のキャリアです。
どんな組織やチームでも成果を出していける、着実にキャリアを進めていけるのがポイントです。
大きな会社の事業部や、経営管理、事業企画などのキャリアを歩んでいく傾向にあります。

また、技術に強みを持つ人であれば、それらの部署の中間管理職になるケースも多いです。
合理的な判断をするため、「成果を出した分だけ、評価と報酬に跳ね返ってくる職種やポジション」に落ち着くのです。

デメリットとしては、「自分の軸」が弱いことが挙げられます。
意志や情愛が弱いのが欠点ではありますが、そこを冷静に判断して、自分にとって最も成果を出しやすく、評価と報酬が見合っている場所を選ぶ傾向にあります。

生きる戦略としては正しいやり方だと言えるでしょう。

バランス型のキャリアを歩む上で身につけるべきことは2つ。

一つは、「人を率いる経験を積む」こと。
厳しいことも面と向かって言ったり、自分で自分の意見をしっかりと言う経験を早いうちからした方がいいでしょう。
バランス型の人はとても器用な人が多いため、自分と違う価値観を持った人と真剣に向き合わず、「上手く付き合う」ことに逃げてしまいがちです。

しかし、それでは別のキャリア型の人に追い越されてしまいます。
真剣に人と向き合う経験がバランス型のキャリアを押し上げてくれるのです。

もう一つは、「成果をアピールする術を身につける」こと。
バランス型のキャリアを歩む人の多くは、自分を過度にアピールするのを嫌います。
すごい実績を出していても、積極的に自分をPRすることを嫌がる傾向にあるのです。

しかし、ある意味ビジネスは「戦い」です。
自分にとって大事なものを守り抜くためにも、大事なタイミングでは、普段より強くアピールすることが大切です。

まとめ

今回は、キャリア戦略が必要な理由と、4つのタイプ別のキャリア戦略について解説しました。

今回の記事を参考に、ぜひご自身のキャリア戦略を考えてみてください。

別の記事で「キャリアの描き方」を解説しています。こちらもチェックしてください!

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